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磁気シールとは?リガク独自の回路構成

『磁気シール』とは?

リガクの磁性流体シールは1978年に自社のX線回折装置*1の回転対陰極型X線発生部*2の軸シールとして設計・開発されたのが始まりです。
X線回折装置に使用される磁性流体シールは、高速回転、高真空保持、回転軸の中に多量の水を流す、など過酷な条件で使用されています。
これらの条件は、X線発生装置の出力が大きくなるほど、より高速回転を必要とするため、ますます厳しくなります。
リガクは独自の磁気回路構成を開発することで、過酷な使用条件に耐えられる磁性流体シールを完成させました。
現在、リガクの磁性流体シールは『磁気シール』の名称で、半導体製造装置などの先端分野にも幅広く使用されています。

*1:X線回折装置・・・・・試料にX線を照射し、原子やイオンに当たって散乱されたX線を解析して物質の結晶構造を調べる装置です。研究開発、半導体、医療、犯罪捜査、公害分析なと幅広い分野で使用されています。
*2:回転対陰極型X線発生部・・・・・X線回折装置でX線を発生させている部分の名称です。真空中で高速回転するターゲット(対陰極)に熱電子を衝突させることで、X線を発生させています。


回転対陰極型X線発生部


リガク独自の磁気回路

リガクの磁気シールでは、隣接するマグネットの同極をNS-SN-NSとポールピースを挟んで対峙させ、互いに反発しあう強力な磁場を形成させています。その強力な磁場に置かれたポールピースの先端を二つに分割し、独立した磁気回路を作っています。
隣接する磁場の反発効果によりポールピース先端で磁束が集中し、そこに磁性流体が強力に保持されるため、シール1段あたりの耐差圧が大きくなっています。
そのため、磁気シールをよりコンパクトにすることが可能となります。
この耐差圧の大きい磁気回路構造のため、ポールピースと回転軸の隙間を大きくすることができ、高速回転や大口径シールの設計も可能となっています。
また、磁気回路がポールピース内に収まっているため、磁気シールからの磁場の漏洩が少なく、かつ外部磁場の影響も受けにくいという利点を持っています。そのため、電子ビーム描画装置など外部磁場の影響を嫌う装置、強磁場の印加が必要な大口径シリコン引き上げ炉などでリガクの磁気シールが多用されています。


リガク独自の磁気回路


技術資料

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